Guten Tag! 東北大学言語研究会のhiraです。工学部3年生で、このサイトではドイツ語を担当いたします。趣味は漫画を読むことで、「進撃の巨人」がきっかけで、中学生のときドイツ語を勉強し始めました。
というわけで今回はドイツ語学習者兼サブカルオタクの僕が、独断と偏見で「アニメファンに(たぶん)人気な外国語ランキング」を決めたいと思います! このランキングは集計したわけではなく、私の勝手な判断で作成しておりますので、ちょっと違うなって思っても温かい目で見守ってください。
それではみなさん、この記事でちょっとだけ言語の世界に触れていきましょう。
5位:歴史モチーフのアニメも多いあの国の言語
5位はフランス語です!
フランスはフランス革命や百年戦争など、創作物のモチーフとなった歴史上の出来事に富む国です。上の動画はフランスの女傑「ジャンヌ・ダルク」が主人公のアニメ、Fate/Apocrypha。他にもフランスを舞台にした、もしくはフランスの偉人をモチーフにアニメは多く存在します。
さらにフランスの中で日本のアニメの人気は高く、そんなフランス人と交流を持つためにフランス語を勉強するアニメファンもかなり多いのではないでしょうか。
そんなわけで、5位にはフランス語を選出しました。
4位:大人気漫画の舞台に選ばれたあの国の言語
4位はイタリア語です!
選んだ理由は何より、荒木飛呂彦による大人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の第5部「黄金の風」の舞台に選ばれたこと。2001年のイタリアで、少年のジョルノ・ジョバァーナが、ギャング団「パッショーネ」で上り詰めていく物語です。メインキャラのブローノ・ブチャラティのセリフ、「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」をはじめ、この作品にはイタリア語が使用された名台詞が数多く登場します。「ジョジョ」に影響を受け、イタリア語を学び始めた漫画ファンも数多いのではないでしょうか。
他にも「紅の豚」「ARIA」など、イタリア語を舞台にしたアニメは数多く、イタリアの都市たちは「聖地」としてアニメファンの人気を集めております。
というわけで、4位はイタリア語でした!
3位:みんな知ってるけどサブカルには欠かせない! 王道のあの言語
3位は英語です。ちょっと待てよ、このサイトは第2外国語のサイトでしょ、アリなの? と思われるかもしれませんが、やはりアニメを語るならこの言語は外せません。
というのも、英語が公用語として使われるイギリスは、アニメの舞台として抜群の人気を誇るのです。上のPVにある「憂国のモリアーティ」も、みなさんご存じシャーロック・ホームズの宿敵、ジェームズ・モリアーティをモチーフにした、イギリスが舞台のアニメです。さらに「HELLSING」、「プリンセス・プリンシパル」、「きんいろモザイク」など、イギリス関係のアニメは枚挙にいとまがありません。そんなアニメを見て、イギリスにあこがれを抱くオタクたちも数多く存在します。
他にもアメコミや洋ゲーが好きだったり、海外ミームなどに興味を持ったりなど、サブカルチャーに触れていく中で英語に触れる機会はたくさんあります。英語は学問をしたり、社会人として働いていく中でも必要とされる言語ですが、サブカルチャーにも欠かせない言語なのです。
しかしこの英語、一つだけ欠点があります。それは、「ネーミングには適さない」こと。
例えば漫画を描く人が、キャラに必殺技を持たせたいとき。もしそのキャラが炎を使うキャラなら、「ファイアーアタック」といった技が思いつきますよね? しかし安直すぎて迫力に欠けるというか、正直に言ってダサいですよね……。
そこで2位には、ネーミングセンスのある人たちがこぞって使うあの言語を選びました。それは……。
2位:響きのかっこよさはダントツ! クリエイターに大人気のあの言語
2位は私の担当言語、ドイツ語です!
ドイツ語、何より響きがかっこいいんです。先ほど「ファイアーアタック」という技名がダサいという話をしましたが、これをドイツ語に訳せば「Feuer Angriff」。一気にかっこよくなりましたね!
何でもドイツ語にすればかっこよくなる、これを実践したのが久保帯人による大人気漫画「BLEACH」です。滅却師(クインシー)と呼ばれる人たちに関する用語のすべてにドイツ語が使用されており、久保先生のワードセンスがうかがえます。
「シュヴァルツェスマーケン」や「エルフェンリート」など、ドイツ語でタイトルが作られたアニメも多々あり、ドイツ語は漫画家・アニメ脚本家に大変人気の高い言語なのです。僕も漫画がきっかけでドイツ語に興味を持ちました。
そんな超かっこいい言語・ドイツ語を抑え1位になったのが……。
1位:みんな勝手なイメージ持ってない? オタクが憧れがちなあの国の公用言語
第1位はロシア語です! ロシア語は字面を見たり聞いただけで「これロシア語だ」とわかっちゃう独特な言語ですが、サブカルファンに人気がある理由はいくつかあります。
ロシアを舞台にしたアニメ……というのは少ないのですが、ロシア人が登場するアニメというのはとても多いのです。上の「ユーリ!!! on ICE」はフィギュアスケートを描いたアニメなのですが、メインキャラのヴィクトル・ニキフォロフ(サムネイルの人物)とユーリ・プリセツキーはともにロシア人です。
というのも、日本のオタクはどこかロシア人に幻想を抱いているのです(笑)。このヴィクトルもそうですが、創作物に出てくるロシア人は大体「銀髪の色白美人orイケメン」なんですね。ロシア=寒い=雪=白というイメージなのでしょうが、現実にはそんなことはありません。そもそも地毛が白色の人間がこの世にどれほどいることでしょう。下のpixiv百科事典の記事が、ロシア人に対する幻想と現実についてよくまとめられているのでご参考までに。
他にもロシアの文化や、旧ソビエト連邦の歴史など、サブカルの中でロシアは抜群の人気を誇ります。『アイドルマスター シンデレラガールズ』アナスタシア役(このキャラも銀髪のロシア人)などで知られる声優の上坂すみれさんも、ロシア文化に造詣があり、ロシア語が堪能だそうです。彼女のようにロシア文化に触れるため、ロシア語を学ぶアニメファンも多いと思います。
というわけで1位はロシア語でした!
まとめ
そんなわけで、アニメファンに人気だと思う言語ベスト5を、わたくしhiraが勝手に決めさせていただきました。集計をしたわけでもなく、本当に勝手に考えた順位です。もし外国語を勉強しており、かつアニメや漫画も好きだよって方が集まれば改めてアンケートを行い、正式なランキングを発表したいと思います笑。
ここまでの記事はこのサイトのドイツ語担当、hiraが執筆いたしました。それでは皆さま、Auf Wiedersehen!