サッカーを通じてスペイン語を~チーム編~

サッカーを通じてスペイン語を~チーム編~

はじめに

以前、基本用語編ということでいくつかの用語を紹介してきましたが、今回はチーム編ということでチームの愛称などを紹介します。実際に現地のサッカー関連の記事を見てみても恐らくチームやそのファンの愛称って出てくると思いますが、そういうときに知ってると読みやすかったりするかなと思います。それでは行ってみましょう。

スぺインサッカー用語

Atlético de Madrid(アトレティコ・マドリード)

チーム/ファンの愛称

Atleti(アトレティ)

日本ではファンの愛称としても用いられている「アトレティ」ですが、正確にはチームの愛称を指し、ファンのことをこうは呼びません。
チームの正式名ではアクセント記号が使われているのに、こちらにはないのはスペイン語の発音ルールによるものです。スペイン語では母音で終わる単語は後ろから2番目の音節にアクセントが来ます。Atleicoだと、Atleticoと”i”のところにアクセントが来てしまうので、”e”にアクセントをつけていて、Atletiだとアクセントのルール通りAtletiにアクセントが来るので記号が要らなくなっています。

Colchonero(コルチョネロ)

ファンや選手、チーム全体を総称する愛称。Colchoneroとはマットレス職人のことで、昔マットレスが赤と白のストライプで作られていた為、それと同じ色のユニフォームを持つアトレティコの愛称として使われるようになった。
ファンの愛称としても使われ、女性ならcolchonera、男女複数ならcolchonerosとなります。

フェルナンド・トーレス
Rojibranco(ロヒブランコ)

使い方はcolchonroと同じ。由来もrojo(赤)とbranco(白)で赤白というようにユニフォームの色からきています。

合言葉的なやつ

Aupa Atleti(アウパ アトレティ)

Aupaとはバスク語で「頑張れ」という意味。バスクとは北スペインの一地方ですが、マドリードとは離れています。何故、マドリードにあるチームがバスク語を使っているのか。実はアトレティコはバスク州ビルバオに本拠地を置く、「アスレティック・ビルバオ」の姉妹チームなのです。(詳しいことは長くなるので話しません)よって、今でもチームを応援する合言葉にバスク語がつかわれているわけですね。

Real Madrid(レアル・マドリード)

チーム/ファンの愛称

Madrid(マドリー)

日本語では都市名を「マドリード」と呼びますが、スペイン語の発音的には最後の”d”は発さず「マドリー」という。よくレアル・マドリードのことを「マドリー」と呼んだら、アトレティコ・マドリードに失礼なのでは?みたいなのがありますが、現地では普通にこう呼ばれているみたい。日本ではレアル・マドリードは「レアル」と呼ばれることが多いですが、スペインでレアルというと”La Real”つまり「レアル・ソシエダ」という別のチームを指す言葉になりますので、ここは注意が必要。

Los Brancos(ロス・ブランコス)

チームの総称。おそらくファンも含めた呼び方。brancoは白。「白い者たち」って感じですかね。こちらもユニフォームの色から来た呼び名。

ルカ・モドリッチ
Madridista(マドリディスタ)

-istaという接尾辞は「~主義者」を表します。マドリー主義者、つまりレアル・マドリードのファンのこと。

合言葉的なやつ

Hala Madrid(アラ マドリー)

halaはスペイン語で「頑張れ」のような意味。「頑張れマドリー」「いけ、マドリー」みたいな感じだと思います。「マドリー万歳」みたいな意味でも使われてるのかな。

Barcelona(バルセロナ)

チーム/ファンの愛称

Barça(バルサ)

日本での呼び方と同じ。というか、この呼び方を日本が輸入したという方が正しそう。ちなみに”ç”の文字(cの下に毛が出ているやつ)はスペイン語の文字ではなく、バルセロナの位置するカタルーニャの言葉由来。

culé(クレ)

バルセロナファンのこと。知らなかったので調べてみると、culéとは「お尻」の意味らしい。1920年代、まだスタジアムが小さかったころ、そのスタジアムの収容人数を上回るファンが観戦に訪れ、溢れた人たちが外壁に座ってみていたため、スタジアムの外から座っている人たちの「お尻」が見え、この名称で呼ばれるようになったらしい。

Blaugranas(ブラウグラナ)

カタルーニャ語でBlauは青、granaはえんじ色という意味で、こちらもユニフォームの色からの愛称です。

リオネル・メッシ

合言葉的なやつ

Visca Barça(ビスカ バルサ)

こちらもカタルーニャ語。viscaとはスペイン語で言うvivaのようなもので「バルサ万歳」という感じ。

その他

La Roja(ラ・ロハ)

幾度となく出てきていますが「赤」を意味するrojaです。
赤いユニフォームのスペイン代表サッカーチームのことを言います。
日本でもサムライ「ブルー」というように、スペインでは「赤き者」が国を代表して戦うわけですね。

代表チームでのフェルナンド・トーレス
cantera(カンテラ)

下部組織のことを指します。原義としては採石場という意味。そこから転じて、人材の出る場所、みたいな意味があります。チームの下部組織を「採石場」という表現、素敵じゃないですか?今後のクラブを担うダイヤの原石たちが日々カンテラで練習に励んでいるわけです。ちなみにカンテラ出身の選手をカンテラーノなんて言いますね。

¡Vamos!(バモス!)

「行く」を意味するirの直接法現在の一人称複数形です。つまり日本語に直訳すると「(私たちは)行きます」。「行こう!」みたいな感じで、応援全般に使えます。チームを意味するスペイン語equipoを付けて¡Vamos equipo!なんて形で使ったりします。応援の「行こう!」が一人称なのが僕は好きです。サポーターもチームも一緒になって、という一体感を感じます。

終わりに

カタルーニャ州のクラブではカタルーニャ語、バスク州のチームではバスク語が愛称や標語に使われるなど、スペインのクラブはスペインの持つ地域の多様性を体現していると言えます。そこがスペインサッカーの魅力でもあるのです。今回は所謂スペインの「3強」についてしか書きませんでしたが、ラ・リーガにはこの他にも魅力的なチームがあります。いつか記事で何らかの形で紹介できればと思います。

また、冠詞の有無などがうやむやになっていますが、スペイン語およびスペインサッカーの入門的な記事なので、日本のメディアなどでよく使われやすい形に合わせて書いたものが多いです。そこは正確性を書きますが、ご了承ください。

では~

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