Guten Tag! 東北大学言語学研究会のhiraです。ドイツ語を勉強中の、工学部2年生です。
さて、ドイツ語には「格」というものがございます。名詞を扱う際に重要な性質なのですが、これが一体どういうものなのか。僕と一緒に、学んでいきましょう!
ドイツ語には格変化というものがあります。文章内の名詞が「〇〇が」、「〇〇を」といった主語や目的語などの役割によって、冠詞が変化するのです。1格は主語の「〇〇が」、2格は所有格と呼ばれ「〇〇の」など名詞がある物の所有主である場合に使われます。3格は「〇〇に」、4格は「〇〇を」という、いわゆる目的格において使用される格です。
1格 | der Hund | 犬は |
2格 | des Hunds | 犬の |
3格 | dem Hund | 犬に |
4格 | den Hund | 犬を |
上は男性名詞の定冠詞における格変化です。特に2格の変化には大きな特徴があります。冠詞が変わるのみならず、語尾にsがつくのです。
例文を出しましょう。
Der Hund tanzt gut. その犬は上手に踊る。
これが1格での使用法です。
Die Augen des Hunds ist schön. その犬の目は綺麗だ。
これが2格です。
3格・4格は共に目的語的な使い方をしますが、何が違うのでしょうか。ぶっちゃけて言うと、「動詞ごとに違う」としか言いようがございません。「~に」が3格、「~を」が4格と申し上げましたが、日本語訳で「~を〇〇する」のような分でも3格を取る場合が多くございますので、そこは覚えていくしかないのです。
Ich gefalle dem Hund. 私はその犬を気に入る。
これは「~を〇〇する」という文章になりますが、3格を取ります。そして下は4格を取る文章です。
Sie mag den Hund. 彼女はその犬が好きだ。
種々の格変化
1格 | die Katze | 猫は |
2格 | der Katze | 猫の |
3格 | der Katze | 猫に |
4格 | die Katze | 猫を |
上は女性名詞の格変化です。2格の語尾変化はありません。
1格 | das Pferd | 馬は |
2格 | des Pferd | 馬の |
3格 | dem Pferd | 馬に |
4格 | das Pferd | 馬を |
上は中性名詞の格変化です。2格には語尾に「es」がつきます。
そして英語の「the」にあたる定冠詞のみならず、英語の「a」にあたる不定冠詞も格変化します。下の通りです。
男性 | 女性 | 中性 | |
1格 | ein | eine | ein |
2格 | eines | einer | eines |
3格 | einem | einer | einem |
4格 | einen | eine | ein |
このように、「が」「の」「に」「を」でドイツ語の冠詞は変化するのです。複雑なルールですが、一緒に慣れていきましょう!