ロシア語は何も悪くない

NO IMAGE

 こんにちは、会長です。今回はロシア語もいいぞということを伝えたい記事となっております。今回の一件でロシアを親の仇、もしくは世界の敵のように考えている方には(この考えについては間違いとは思いませんが)お勧めできないような内容となってますのでご注意ください。

 さて、私会長は学部1年の時の第二外国語でロシア語を選択していたわけですが、これにはそれなりの目的がありました。それは、私の記事を読んでいただいている方にはおなじみかもしれませんが、「カザフ語についての勉強なんかに役立つのではないか」と思ったからです。

 皆さんもご存知の通り、カザフスタンではカザフ民族によって話されているカザフ語だけではなく、旧宗主国であったこともあり、ロシア語もかなりの割合で話されています(実際、ニュースおよび新聞でもカザフ語だけで配信されているということは私の知る限りではそこまでなかったと思います)。そのため、語彙の流入なんかも少なからず起こっており、どうしてもロシア語とは切っても切れない関係にあるように見受けられます。当時の私がそこまで考えていたのかは定かではありませんが、ロシア語を学んだことによって、カザフ語に対する解像度が上がったのは事実ではないかと考えています。

 ロシア語を勉強してよかったと思えることは他にも少しありまして、やはりこれもカザフ語に関するものですが、ロシア語で書かれているカザフ語の資料に関しても少しではありますが抵抗が減ったように感じたというのもあります。カザフ語を学ぶのにあたって、英語でももちろんできないことはないのですが、地理的な条件などもあって充実しているとは言えない状況で、カザフスタンと地理的に近い、ロシア語もしくは中国語のいずれかが少しでもできている必要があります。そのような状況で、やっぱりロシア語をやっててよかったと感じています。

 次に、東北大学で履修できるロシア語の授業について簡単に覚えていることでも書いておこうかなと思います。

 私は2019年入学で、コロナ禍前に受けたもので、現在どのようになっているのかは全くわからないので参考程度に知ってもらえればと思いますが、1クラス40人強で火曜と金曜の5限というかなり冷遇されているところにありました。そして、詳しくはシラバスとか第二外国語の紹介の方を見ていただくのが早いと思いますが、ロシア語はかなりめんどくさいよ、覚悟してねといった趣旨のものが書かれています。これは、実際文字形態から文法まで結構面倒であることは事実でして、1年生の第二外国語の後に残った部分を復習したりするのですが、いまだにちゃんと分かってません(笑)。多分ちゃんと使えば覚えられるのでしょうけど、そういう機会も設けられていないので微妙なところです。

 授業としてはどちらかというと発音をきちんと習得するということに割と重きが置かれており、2ヶ月ぐらいずっと文字と発音をやってました。その後も発音で看過できないものがあればその都度止められて発音を矯正されるといった感じでした。ただ、ロシア語の発音に関しては日本語話者が区別困難なものもきちんと区別して発音せねばならないというものは少なからずあるので、おそらく致し方ないことだと考えてもらえればと思います。(実際音声入力なんかを使ってもらえるとわかりやすいのですが、ちゃんと発音するのは結構訓練が必要なように感じます)なお、他のところで同じ程度なのかはわかりませんが、1年次では使用している教科書は半分程度しか終わらないので、入門文法をある程度さらっておきたい方はまた別で考える必要があると思います。

 さて、ここからはお気持ち表明なわけですが、現在ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が話題になっていますよね。正直いって私はロシア語をかじっているとはいえ、あくまでカザフスタン、そしてカザフ人に関心があるというだけで、ロシアとウクライナ、双方の国そのもの、そして文化というものはそこまで関心がありません。むしろ、ロシアの前身と呼べなくもないソビエト連邦については、1930年台の農業政策によってウクライナ人やカザフ人を大量に餓死させたという事実、そして1945年の北方領土等への侵攻によりむしろ嫌悪してすらいます。

 もちろんロシアのことが好きで、ロシア語を学んでいるという方もたくさんいらっしゃるとは思いますが、私のように「必要だからやっている」とか「それ自体は大して好きではない」という人間も一定数存在するとみてよいでしょう。そういう違いがあるのにもかかわらず、「ロシア語をやっているなんてスパイか何かか?」とか「ロシア語をやっているということはロシアの進行計画を暗に支持している」というように結びつけてしまう方がいるということを憂えております。当然、現在ロシア政府が主導している軍事侵攻は許されるべきものではありませんし、残念ながらロシア語の運用能力を悪用して先述の行為をしている方もいないとは言い切れません。しかし、それがロシア国民の総意であるとは言えないのが現状でしょう。むしろ、言語と政治を不必要に結びつけて他人を批判するその精神の方に問題があると言えます。

 私が言いたいことは、今回のロシアとウクライナの一件があるからと言って、ロシア語を勉強するのを躊躇うべきではないということです。他人の目が気になるのであれば、それは躊躇した方が良い場合もないことはないのですが、それでも単に危ないからやめよう、と決め込んでしまうのは勿体無いことのように思えてなりません。ですので、ロシアそのもの、もしくはロシア語が気になるという方は今回の件関係なくぜひロシア語を選択してほしいなと思っています。正直かなり面倒ではありますが、それに見合ったものが得られるのではないかと思います。それでは、また次回。

Follow me!

ロシア語カテゴリの最新記事

PAGE TOP