こんにちは、お久しぶりです。会長です。私を含めて記事を書いているメンバーが最近多忙で最低限度くらいしか言語に触れられていなかったので記事を書けなかったことをお詫びいたします。今回はたまたま時間が少し取れたので記事を書くことにしましたが、今後も時間的余裕はないに等しいのが現状です。これからもかなり投稿頻度が怪しい感じになりますが、できるだけ記事を更新していけたらなと思っています。
さて、今回は少し前から書こうかなと思っていたノガイ語と呼ばれる言語について記事を書こうかなと思います。
ここで一つ注意点ですが、後にも書きますが、ノガイ語はいわゆるマイナー言語に分類されるものであり、資料が少ないのが現状です。PDFでも辞書と文法書一つぐらいしか現時点で発見できておらず、なおかつ地理的な特性上ロシア語での媒体しかありません。ですので間違っている点などがございましたらお知らせいただけると幸いです。
ちなみにこの言語を選んだ理由はキルギス語以上にカザフ語に近いからです。
1 ノガイ語ってどんな言語?
ノガイ語はロシア南西部のコーカサス地方に存在するダゲスタン共和国、スタヴロポリ地方、カラチャイ・チェルケス共和国、アストラハン州などで話されているテュルク諸語の一つで、話者数がおよそ9万とされています。
ノガイ語には住民の居住している地域によって3つの方言が存在しているとされています。北部方言、中部方言、西部方言とでも呼称すべきものです。この内、北部方言と中部方言が非常に似ているとされ、北部方言が標準語という扱いを受けているようです。ノガイ語に類似している言語として、カザフ語と、ウズベキスタン共和国内のカラカルパクスタン共和国で話されているカラカルパク語が挙げられます(カラカルパク語についてはタジク語に詳しいとある方にお聞きください…)。
2 文字体系と発音など
ノガイ語は基本的にはキリル文字で表記されています。音韻体系はカザフ語と大きく変わるわけではありませんが文字体系が異質ですね。こちらはWikipediaから取ってきたものですが、ロシア語などのキリル文字を使用する言語を学んでいる方ならお気づきになった方もいるかもしれませんが、意地でもロシア語で使用されている文字以外を使用しないというのが非常に面白いですね。

子音に関しては、カザフ語のғとг、қとкが書き分けられなかったり、ңがнъとなっているくらいで大きく変化はないのですが、母音は表記方法が結構違っていたりします。
ノガイ語の母音はカザフ語のそれとかなり似ていて、9つの母音となっていますが、以下のように少し違いがあったりします。(音価はあくまで一例とお考えください)

厳密には非円唇の前舌狭母音あたりなど無視できない違いがあるにはありますが、基本的には正書法が少し違うというくらいで、両者の違いはそれほど大きくないということがわかりますね。個人的にはカザフ語の正書法に見慣れているので母音字などをまとめて一文字にしないのが少し違和感を感じたりします(笑)。
3 終わりに
カザフ語の時もそうでしたが、キリル文字が全角で表示されてしまうので特に必要でもない限りは今後はラテン文字での転写が多くなってしまうこと、ご了承ください。
今回はそこまで立ち入った話はできませんでしたが、次回は文法とかそこら辺をカザフ語との相違点を交えながらまとまり次第書いていけたらなと思っています。それでは、また次回。