こんにちは、会長です。今回は、現在カザフ語において、個人的に疑問点が残る事項を具体的にメモしておこうかなとおもいます。
1 動名詞
カザフ語の動詞の原形は基本的に-w*を動詞の語幹に接続することによって表すことができます。(これによって「〜すること」という動名詞的な意味を追加します)これは、私の確認した限りではノガイ語では-v*, キルギス語では-uu*, タタール語で-u*、カラカルパク語で-iw*と北西語群では同一由来と思しきものとなっていますが、それ以外では-maq*及びそのバリエーションが使用されているものが多いようです。そして、個人的に用法として気になるのはこの-maqの方です。これはカザフ語では意向のニュアンスを付加するものとなっていますが、ここら辺がどのように各地域で意味が分岐していったのかが疑問となっています。
2 時制
今現在は張定京著『現代哈薩克語実用語法』に従って、過去、現在、未来の3カテゴリーで、過去時制が16種類、現在時制が4種類、未来時制が8種類あるということが判明しています。各表現を整理するのもそうですが、この分類について多少書籍、もとい研究者によって分類が違ったりするのでここら辺はできるだけ整理するようにしたいところです。
3 音韻
今現在、カザフ語の音韻についてかなり気になっているものとして、主なものとして母音とアクセントになっています。基本的なルールについてはある程度把握しているつもりですが、正確な母音の音価については微妙に把握しきれていないのが現状です。この点においては、まだ文献を探しきれていない、もしくは読みきれていないというのが原因だと思いますが、なんとかしたいところですね。これに付随して、アクセントについても疑問が残る部分があります。多くの場合、カザフ語をはじめとするテュルク諸語は最終音節にアクセントがあるとされていますが一部例外がある接辞及び単語が存在します。ここら辺の基準がどのようになっているのかも整理しておきたいですね。
今回取り上げたものについては、最近忙しいのですぐ取り組むのは難しいと思いますが(勉強会も週1で実施するのを放棄したくらいですしね)早めに解決を見たいところです。ぎりぎり毎週記事を上げることは死守するようにしたいですが、それでも毎日カザフ語に触れるくらいはしたいですね。それでは、また次回。