ここまでのカザフ語の勉強会の流れ

ここまでのカザフ語の勉強会の流れ

 こんにちは、会長です。次回の木曜日(私がダウンしていなければ)でカザフ語の勉強会は5回目となります。ここまでどのようなものを取り上げてきたのか、かなりざっくりですが取り上げていこうかなと思います。

 本勉強会では、第1回から第3回まででカザフ語の発音について、第4回以降から文法の解説を行うということにしていました。

 まず、第1回でカザフ語の字母の発音を一通り見てもらいました。ここでは、細かい発音のルールはさておいて、この文字の代表的な音価はこれですよというのを見てもらいました。一応、作成したテキストでは現在使われているキリル文字、ラテン文字、アラビア文字について紹介し、必要に応じて綴りのルールも少々取り上げたという感じになっています。実を言うと、アラビア文字表記やラテン文字表記については他の正書法の資料がなかったので詳細は分かりかねますが、ラテン文字表記については1920〜1930年代に旧ソビエトで使用されていたものや、1960年〜1980年台前半にかけて中国にて使用されていた正書法というものもあります。後者に関しては漢哈辞典も持っていて、毎回読めるけど結構謎だなあとか思いながら読んでいます…。

 さて、2回目では各々の文字についての発音についてみてもらいました。これについては、もちろん日本語のそれと類似している字母も多少あるのですが、日本語と比べても、そして他のテュルク諸語と見比べても結構異質なものが母音を中心にあったりしたので説明が難しかったですね。やっぱりуはかなりの曲者でした…。

 そして3回目が、母音調和現象と円唇調和現象ですね。前者はスペルにも反映されるので比較的わかりやすいのですが、後者は正書法に反映されていないので(そしてどの基準で発生するのかについて議論している文献を見たことがないので)個人的には難儀に感じます。一応、第二音節と第三音節が円唇化するということ自体は把握しているのですが、接辞によって変化するのか、果たして接辞に依存せずに変化するのかという情報がまだ手元にないので情報が入り次第、それについても何かしらまとめられたらいいですね…。あとはアクセントや文の調子の話も軽くしておりました。これも要調査ですね。

 最後に前回4回目ですね。この回はS=Cの文、人称代名詞とそれに付随する人称を表す接尾辞、そして名詞の複数接辞についてみてもらっていました。S=Cの文は、ウズベク語あたりと私が見る限りではかなり似ているのでわかりやすいかなと感じました。

 しかし、人称代名詞は良いとしても、人称を表す接尾辞が語末によって変化するのでそれを覚えるのが一苦労という感じですね。カザフ語文法読本では最後の方に取り上げられていたため、かなり最後まで人称を含んだ文の書き方がわからなくて少なからず不便に感じたので、人称代名詞とセットで紹介することにしました。

 そもそも例の本は文法を整然と並べて解説することを主眼としており、文法便覧として活用するのが正解と思しき構成なので(実際私もそのようにして活用させていただいています。文法が整然と配列されており、文法事項をかなりの範囲で網羅してくれているので調べる際に本当に重宝しております。みなさん買いましょう。)初学者が触れやすいかなと思って、多少違う感じにしてみました。

 最後の複数形については、他のテュルク諸語と同様に例外は少ないので扱い易いと思いますが、これも語末によって接続されるものが変化して覚えるのが大変なように感じますね。

 結局のところ、カザフ語で面倒だなと思うところは接尾辞の取り扱いと母音周りな気がします。ここら辺が分かりにくくて私も何回か挫折しそうになりました…。ですが、そこら辺を体得すれば結構前進できるような気がしています。効率など考えていたら、このような七面倒な言語は投げ出すこと間違いありません。しかし、そのようなものもひっくるめて、言語というものは楽しいものではないかなと私は考えています。これをお読みになっている皆さんも、カザフ語でなくとも良いので、ぜひご自身のために言語を楽しく勉強してもらえればなと思います。

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